第三弾はクリスマス特別編
季刊 島田荘司 vol.03   
 島田荘司責任編集の個人媒体第三弾。クリスマス編と銘打ち、内容も前二号と若干異なる。

 

 出ました第三弾。御手洗小説、LA写真、一枚の写真から、思い出入れの小箱とコーナーは少なめですがボリュームはタップリ。これで2000年の『季刊』は6月から数えて三冊目。このハイペースは・・・島田さんが怖い(^^;)

「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」(♪♪♪♪)
 紙数460枚の力作。
 昭和57年、御手洗達がまだ30代(30代ですよ、お客さん!)前半(しかも前半ですよ、お客さん!)の頃の話。「数字錠」に雰囲気がちょっと似ている、温かくて少し哀しい物語です。トリックは大がかりなのかこぢんまりしているのかよくわかりませんが、それをさておいても面白い。かなり気に入りました。待望の竹越刑事も再登場!暴れまくってくれちゃってます(なんという日本語だ)。御手洗鋭く、石岡君もまだまだ元気(?)な時代、お楽しみはいっぱいですよ。あと、『占星術殺人事件』に出てきた「水谷さん」がまた出てきます。誰?
 さて、ファンサービスについ心を奪われてしまいますが、物語の本当の中心とは・・・
 幻のようなダイヤの靴。夢のような純真な少女。その間に立った御手洗と石岡君は・・・その解決こそが、この美しい聖夜譚のキモなのです。

一枚の写真から
 島田荘司氏の幼き日の話、第三話!この「一枚の写真から」、毎号話は面白いし、ファンのミーハー的欲求も満たしてくれるという有難いコーナーですね(ちょっと不純ですねぇ(^^;))。今回は大人のちょっと複雑な話と子供心の話。当事者であったかどうかは別にしても、誰にもこんな経験はありますよね。