ハナちゃんを描こう!


描けよハナ民!

 ハナちゃんの持ち味はその突き抜けた明るさ。そしてその明るさを支える純粋さである。とにかく明るく元気に描くのがポイントだが、それだけだとただのお天気娘にすぎない。ハナちゃんは魔女界の女王候補であることを思い出して欲しい。現女王がそうであるように、威厳、気品、優しさを兼ね備えた女王としての横顔も、既にハナちゃんには表れている。それを盛り込んで描けてこそ優秀なハナ民と言える。


描いてみよう!

 顔つきはどれみ達ファイブとは異質な点が多くある。何しろハナちゃんは魔女界の女王候補。要するにお姫さまである。シリーズ初の純血魔女っ娘、魔女のサラブレッドなのだ。それだけに、細心の注意を払いつつ描かねば魔法返しを受けかねない。


 顔の輪郭はどれみ型でもおんぷ型でもなく、その中間に近い形である。赤ん坊の頃は潰れたひょうたんのような形であったが、それをスマートに変えた形と思えばよいだろう。
 顔のパーツはファイブよりもさらに下部へ寄せ集め、額の広さを思いきり強調させて描くのがよい。ハナちゃんは全体として、赤ん坊時代のエッセンスを活かして描くのが肝要だ。ただ、そこにこだわり過ぎると「12歳のハナちゃん」ではなくなってしまうということにもなる。注意したい。


 目は正円に近いが、多少潰して描いた方が雰囲気が出るだろう。白目部分はかなり小さい。赤ん坊時代を思い出してもらいたい。 瞳もほぼ正円で、ももこ型に近い。しかし、瞳の内部はファイブとはかなり異なる。詳しくは図を参照してもらいたいが、瞳孔に相当する部分が全くない。色の濃い領域と薄い領域に分かれているだけである。


 口の表情はどれみに近く、下部が膨らんだU字形をとることが多い。上唇は直線形でとるとよいだろう。
 とは言え、ハナちゃんは口の表情が爆発的に豊かである。細い楕円やU字、ヘの字、V字、更にはよくわからない波形まで、多種多様な形をとる。これが彼女の表情の豊かさにも繋がっているのだ。ハナちゃんの口を極めることは、ハナちゃんの表情を極めること。それには努力が必要であろう。

髪はかなり変わっている。もはや魔女界のお姫さまとしか言いようのない、凄まじい髪型である。「ハナちゃんが大きくなったらどんな髪型になるか?」というテーマはかつて学会を席巻し、シングルテール派、ツインテール派の二大派閥を軸に、ロング派、セミロング派、ショート派、アップ派などの第二正当派、おさげ派、おかっぱ派、パーマネント派、二分刈派、スキンヘッド派といったカルトハナ民達までもが入り乱れて、血みどろの舌戦が繰り広げられた。明らかになった髪型はご存じの通りで、結局この論戦は微妙な形で収束した。
 ハナちゃんの髪の難しい点は、実は前髪である。直線と曲線を、バランスのとれた形で描くのは大変な技術を要する。まずは五つの塊を、曲がっていない形でとるところから始めるのがポイントである。
 それに比べて後髪はまだマシである。もうあまりにボリュームが有り過ぎて、何がなんだかわからないまま描けてしまうことが多いからだ。形としては野菜のミョウガみたいなもので、頭と接する部分が細く、先に行くほど太く、終端付近ではまた細くなる。その最も先端はぐるぐるのうずまき型にあしらう。この点を注意すれば、あとはふわふわ感だけ意識し、魔法少女、魔法少女とでも念じながら一気に描いてやればそれでよい。




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